1963年発表作品。伝説の始まりとなったファーストアルバム。
本作にはステレオ盤とモノラル盤が存在し、どちらも2009年にリマスタリングされた。ステレオ盤に関しては、当時の時代背景もあり、楽器やヴォーカルが極端に左右のチャンネルに振られている。
ビートルズは当時モノラル盤を重視しており、メンバーがマスタリングに立ち会ったのはモノラル盤のみとされている。その後、レコーディング技術が急速に発展し、ビートルズもステレオ録音を重視するようになる。
この記事では、楽器やヴォーカルの定位を中央に戻しながらも、ステレオ特有の空間の広がりを保てるように独自にリマスタリングを行う。素材となる音源は「2009年のステレオリマスター」であり、CD、ハイレゾUSB、ダウンロード配信から調達する。全ての楽曲をWAVファイルに変換してから作業に入る。なお、元々モノラル音源である8, 9曲目は除外する。素材の音質を極力変えないように作業を行う。現状最も高音質であるハイレゾUSBを推奨する。
以下に、非公式なリマスター音源の制作方法を記載する。「注意事項」のカテゴリーの記事を必ずお読みいただき、私的使用の範囲内でお楽しみいただきたい。
今回は作業量が多いので、スクリプトを実行して効率良くマスタリングする方法を解説する。
・デスクトップに新規フォルダを2つ作成し、それぞれA, Bと名前を付ける
・Aフォルダに8, 9曲目を除く全曲のWAVファイルをコピーする
・デスクトップに新規テキストドキュメント(メモ帳)を作成し、1行目に"[Folder Open]"と入力し、Enterキーを2回押して行間を空け、3行目に"[Folder Save]"と入力する
・SoundEngine Freeを起動し、1曲目のファイルを画面中央にドロップする
・音量タブからコンプレッサー(音量圧縮)をクリックし、ライブラリータブからステレオコンプレッサーをクリックする
・下記の数値を半角で入力する
ステレオリンク 0
音量 -4(マイナスです)
マキシマイズ 100
・パラメータータブをクリックし、右端のコピーボタンをクリックし、OKボタンはクリックせずに右上の閉じるボタンをクリックする
・メモ帳の2行目に文字列を貼り付け、2行目と3行目の文字列を下記の通りに修正する
[Effector]
EffectorName=Compressor
↓
太字の部分を削除し、Compressorに角括弧(カクカッコ)を付ける
↓
[Compressor]
・空間タブからサラウンド(位相・広がり調整)をクリックする
・下記の数値を半角で入力する
低域広がり -100(マイナスです)
高域広がり 100
・パラメータータブをクリックし、右端のコピーボタンをクリックし、OKボタンはクリックせずに右上の閉じるボタンをクリックする
・メモ帳の"[Folder Save]"の真上にある空白の行に文字列を貼り付ける
・文字列を下記の通りに修正する
[Effector]
EffectorName=Surround
↓
[Surround]
・音質タブから1ポイントイコライザーをクリックする
・下記の数値を半角で入力する
周波数 125
幅 0
レベル 3
・パラメータータブをクリックし、右端のコピーボタンをクリックし、OKボタンはクリックせずに右上の閉じるボタンをクリックする
・メモ帳の"[Folder Save]"の真上にある空白の行に文字列を貼り付ける
・文字列を下記の通りに修正する
[Effector]
EffectorName=1Point EQ
↓
[1Point EQ]
・音質タブからマスタリングプロセッサーをクリックする
・下記の数値を半角で入力する
広がり 30
音量 4
・パラメータータブをクリックし、右端のコピーボタンをクリックし、OKボタンはクリックせずに右上の閉じるボタンをクリックする
・メモ帳の"[Folder Save]"の真上にある空白の行に文字列を貼り付ける
・文字列を下記の通りに修正する
[Effector]
EffectorName=Mastering Processor
↓
[Mastering Processor]
・SoundEngine Freeの黄緑色のタイムカウンターの真上にあるスクリプトタブをクリックする
・メモ帳の文字列を全てコピーし、スクリプトタブの入力欄に貼り付ける
・入力欄の右上にある実行ボタンをクリックする
・入力フォルダをAに設定する
・出力フォルダをBに設定する
・全曲のファイルが自動的に処理され、Bフォルダにマスタリング済みのファイルが保存される
・スクリプトの見本(コピー禁止です。大文字と小文字を厳密に区別し、全て半角で入力してください。)
[Folder Open]
[Compressor]
Parameter1=-18
Parameter2=30
Parameter3=60
Parameter4=3.5
Parameter5=0
Parameter6=-4
Parameter7=100
[Surround]
Parameter1=0
Parameter2=0
Parameter3=-100
Parameter4=0
Parameter5=100
Parameter6=0
Parameter7=0
[1Point EQ]
Parameter1=125
Parameter2=0
Parameter3=3
Parameter4=0
[Mastering Processor]
Parameter1=0
Parameter2=0
Parameter3=0
Parameter4=0
Parameter5=0
Parameter6=30
Parameter7=100
Parameter8=4
[Folder Save]
波形が0dBを超えていても、聴覚上の音割れが最小限であれば問題ないものとする。
iTunesで楽曲を管理する場合は、Bフォルダから新規プレイリストにファイルをコピーし、アルバムタイトルに"(DIY Remaster)"を追加する。
最高の音質になることを保証する。
Additional explanation:
・Click "Compressor" from the Dynamics tab
・Click the Library tab, then click "ステレオコンプレッサー" which means "Stereo Compressor" second from top
・Set the numerical value
Stereo Link 0
Gain -4 (Minus)
Maximize 100
・Click "Surround" from the Space tab
Low Expand -100 (Minus)
High Expand 100
・Click "1Point EQ" from the Quality tab
Frequency 125
Width 0
Level 3
・Click "Mastering Processor" from the Quality tab
Expand 30
Gain 4
・Click the Script tab over the yellow green time counter, paste script and click the Run button
Get the best results.
John Lennon, Paul McCartney, George Harrison, Ringo Starr